Plastic Model Gallery / 九七式三号艦上攻撃機

『空母 翔鶴艦載機 E1-357』

ハセガワ 1/48


いまいちイメージに合う感じの機体の無かった97式3号艦攻撃機・・・イーグルストライクのデカールにハワイ作戦(真珠湾攻撃)の際の空母翔鶴機があったので、このなかからE1-357号機を製作してみることにしました
97式3号というと、どうしても魚雷=空母赤城艦載機というイメージがあり、作例もこれがほとんどになってますので
翔鶴機はめずらしい(?)のではないかと・・・

このデカールの機体色はばっちり『あめ色』、まさかここで飴色論争をするつもりはありませんが、このままこのイラストを信じて作るのもなんなので少しばかり調べてみました

世界の傑作機では、上左のイラストのように、機体は全面、明灰白色となっています
この本に出てくる翔鶴艦載機の写真(右)も、ぱっと見は明るい色にみえます

ところが別のページに同じく翔鶴機の写真があり(左)、よく見ると『灰白色』にしては、ずいぶんと褐色じみた色に見えてしまいます。ここで、右の写真・・・これは空母瑞鶴の艦載機で機体側面は濃緑色のはずが、光の具合で機首の側面下は白くぼやけてみえます
ということは、垂直尾翼直前の側面の色合いが・・・近いのでは?と一つ前の写真『E1-311』機の垂直尾翼直前を見ると、うっすらと褐色がかかったようで、機体の機首付近の白っぽい色とは若干違うようにみえます

よしよし・・・翔鶴機は飴色でいこう!

ところが、この飴色・・・最近ガイアノーツから決定版とされる飴色の塗料が復元されたのですが、どうも微妙にイメージしていた感じと違うようなので、自分で作ってみることにしました
で、色々と調べているうちに、なんと翔鶴の97式3号の垂直尾翼がみつかりました!!!

これは珊瑚海海戦時に被弾・不時着した翔鶴E1-306番機です
調査によると一番下に塗られているのは半ツヤの赤いプライマー
その上に銀色ドープ・・これは日華事変後期の塗装の残りだと思います
その上に全面マスタード色、機体の上面になる部分に半ツヤの濃緑色・・・だそうです

マスタード 色・・・アメリカ側からみた色の表現で
真珠湾攻撃以来しばらくは、日本の飛行機はマスタード色(黄色)だと信じられていたそうです
太陽に照った飴色が輝いてマスタード色=黄色にもみえたのでしょうか?

と。。ここまで調べておいて、製作途中はあまり写真撮っていませんでした(汗

Mrカラーの中島機内色をベースに、RLM02グレーやら、イエローを混ぜたりして
自分なりの飴色を作ってみました
翔鶴機は、主翼と機体の後部、尾翼にテケトーな濃緑色の迷彩塗装があるので、テケトーにぬったくってます

機体側面の機首近くはまったく、この緑がかからないように(実機写真より)
日の丸を塗って・・・こんな感じです
しっかし、この緑迷彩・・・なんとかならんかったのかな?
キットパーツで少し難のある、機首カウリングにつく照準用部品ですが、のばしランナーで作り直しました(左)
伸ばしランナーだとさすがに弱いので、真鍮線か何かをハンダづけして作ってやりたいところです

もうひとつ、機銃の照準リングが島津の家紋のようにもったりとしていたので、エッチング部品に。銃口に伸ばしランナーで突起(名前しらないので)をつけています
ただ、製作はカウリング閉状態を予定しているので、機銃はかくれた状態になるので、いじる必要なかったかもです
もひとつ・・・プロペラのカウンターウエイトが、キットパーツでは反対を向いています(−−;)
パーツの合わせ目をナイフで切りかえて、パーツ自体を逆に取り付ければOK!!(写真右が正解のはず)

そんなこんなで経過写真の少ない製作記ですが
キモは抑えているんではないかと言うことで、以下・・・完成品の写真です
アンテナ支柱は、ばっちり移っている翔鶴機の写真がありましたので、この機体もあるものとして取り付けていますがアンテナ線については確認できませんでしたので取り付けていません
 
 
 
 
 
 
 
 
 
これを作る時のキットは700k魚雷のキットでした、250kg爆弾x2は97式1号のキットから流用しています
本当は6号x6+250x1みたいな複合の状態にしたかったのですが、いいパーツがなくて・・・
デカールばっかりで再販しないで、細かいパーツを増やしてくれるとありがたいのですが・・・

ちなみに脚庫内と、扉の内側は『青竹色』なるものを使っています
これは翔鶴の零式21型の多くの作例から判断したものなのですが
97式3号のほとんどは無塗装銀のようでしたので、シルバーのままでよかったかもしれません
この辺はもう・・・感性というか趣味の世界みたいなもんなのでしょうか?